『三〇年史』 発刊にあたって
【プロローグ（前史）】
民間航空の再開と日本航空の設立／ＡＧＳ設立／法廷の場で争われた管理支配／草創期からジェット化時代の幕開けへ
【第１章 結成前後〜「四〇年闘争」前夜】
結成大会開催／結成中心人物への退職勧告／「労使懇談会」から組合結成へ／日航労働者の闘い／社長の祝辞／初の年末闘争のなか『労組ＮＥＷＳ』創刊／「牛乳１本卵１個」のシフト手当要求／民航労連結成とオブザーバー参加／高橋章治の役員就任／要求書受け取り拒否／初の争議権確立と社長文書／グリーンの腕章着用／連続夜勤の強行導入
【第２章 「四〇年闘争」】
人格を傷つけた低賃金／特業員の導入／特業員の採用条件／東京オリンピックのかげで／腰痛者の大量発生／初のストライキ突入／腰痛の社会問題化／「命の黒腕章」着用と都心の漫歩デモ／社長声明文／腰痛の企業内労災制度を獲得
【第３章 第一次分裂攻撃】
ＡＧＳ経営陣の刷新・強化／未組織化は航空経営の共通の政策／第一大森寮生への強制移転の業務命令／腰痛者の排除／一時金への年間協定押しつけ／分裂の踏み絵、日本航空の業績リンク協定／賃金協定の破綻／組合活動へ初の不当処分／腰痛者の自殺／新賃金体系の提案／大量処分の地ならし／給与支払いでの挑発／組合役員への大量不当処分／係長の集団脱退声明／互助会発足／互助会幹部の策動〔組合は「空気」「水」と一緒 大阪支部・川西良明〕
【第４章 手勢から攻勢へ】
会社を驚かす組合員の大量公然化／非公然化から公然化へ、組織拡大方針の確立／互助会への不満の高まり／高卒者の採用再開／産別闘争の前進と日航内労使関係の変化／全国的闘争の盛り上がり／五割の組織率達成／転機となった七三春夏闘／要求も組織も前進／組織拡大の教訓〔組織拡大も人間関係が基本 福岡支部・古田義則〕
【第５章 差別撤回の闘い】
会社、前言をひるがえす／二七名が都労委提訴／酒井「陳述書」／提訴直後に是正／審問始まる／昇進昇格差別の実態を証言／引き延ばしをはかる会社／学歴差別／腰痛差別／会社側反対尋問で本音出る／失笑かう副島証言／会社側・山添証言／処分と考課査定／提訴以来三年半で決着〔成田空港でのビラマキ権利を確保 成田支部・吉田宣洋〕
【第６章 腰痛裁判提訴】
温存され続けた腰痛発生の条件／客室業務を中心に再び腰痛の大量発生／タイムチェック作業と腰痛／労災認定の成果と限界／証拠保全請求／証拠保全執行／東京地裁へ提訴／会社「答弁書」提出／非公開の「準備手続き」へ
【第７章 第二次分裂攻撃】
ＡＧＳ民労の旗揚げ／民労結成に会社が“期待”表明／民労と会社の一体化−七六春闘／大森の料亭・沢田屋の「謀議」／過半数組織化への危機感／ＡＧＳ役員の大改造／分裂攻撃の分析と方針／分裂は日航の常套手段／日航全労・航空同盟の役割／客乗組合へ再度の分裂攻撃／民労の組織拡大の手段／『サスコミ』誌の坂井レポート／互助会に“話をつけて”の民労結成／『勤労白書』とＡＧＳ労組「声明」／民労幹部の反応／民労結成と『勤労白書』〔支部の歴史は転勤攻撃との闘いの歴史 札幌支部・阿部繁雄〕
【第８章 福岡での二つの不当労働行為事件】
事件の発端／脱退届あいつぐ、ただちに反撃／不当労働行為の数々／会社、不当労働行為を事実上認める／一連の措置、ただし人事には手をつけず／民労幹部、アカ攻撃に奔走／一連の措置で決着／日航出向社員も不当労働行為に加担／エスカレートするアカ攻撃／“主役”交代／奇妙な脱退届／回収された不当労働行為メモ／会社、不当労働行為を否定／「仕事上の指導」に名を借りたイジメ／福岡支部委員会アピール／動かぬ証拠、「脱退指示書」／第二次事件の決着／沈黙を守り続けた民労幹部〔組織介入は許さない 福岡支部・三苫敏雄〕
【第９章 定年延長に伴う制度改悪との闘い】
八年ごしの要求実現／会社、定年延長の 「見解」を提示／コストが最大の問題／『基本大綱』の主な中身／専門委員会で論議重ねる／最初の成果、「職U」の撤回／八六年元旦導入を提示／導入直前に調整年齢の引き上げ／毎月二五日のワッペン着用開始／展望を示した日本エアシステム関連労組の要求実現／一貫していた民労幹部の否定的役割／（カット撤廃の足跡）
【第10章 腰痛裁判勝利判決と「覚書」の締結】
勝利判決獲得／最終準備書面の作成／一〇万署名の取り組み／腰痛と業務の因果関係と安全配慮義務違反を認める／「原告らに過失はない」／しりぞけられた会社主張／日航の責任は回避するも、肉薄した判決文／会社、控訴取り下げ、自主交渉へ／「覚書」の具体化、時短・休日増の実現／誹誘中傷に明け暮れた民労幹部〔うれしかった「おめでとう」の言葉 東京支部・野口元次〕
【エビローグ】
行政・経営・労組の三位一体で「合理化」推進／問われる労働組合のあり方／未来はＡＧＳ労働組合の側に
◇ＡＧＳ労働組合歴代役員名簿
◇ＡＧＳ労働組合年表
あとがき
